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大事なルアーをいつまでも綺麗に保つ!簡単にできるルアーコーティング方法とそのコツをご紹介!

2020年6月7日日曜日

お手入れ コーティング ディッピング どぶ漬け ルアー

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みなさまこんにちは。


発売からしばらく経つのですが、最近になって急に思い出して、前から欲しいなぁとおもっていたロンジン フランキー90のUVフルメッキカラーを買いました。

大のお気に入り、フランキーのUVメッキカラー!


シルバーとゴールド、それぞれ単色使いの綺麗なメッキ表面は、UV塗料で塗られているそうで、太陽光(紫外線)の下だと非常に妖しく光ります。


こういうカラー故、どうしても傷が目立ちがちになるそうで、メーカーとしても通常の倍の塗膜にするなど対策をとっているらしいですが、やはり何度か使ううちにフックが当たることによる点傷が出てきました。

鏡のように美しい表面ですね〜!なんとかこの表面を綺麗なままに保てないか?


ルアーは何度もキャストされるので、着水時にどうしてもフックの先がボディにあたりますし、アクションの大きなルアーならそれによってフックでボディーは擦られますので、フックサークルでボロくなっていくのはどうしても避けられないルアーの宿命。

長年の使用でボロボロになっていくルアーを見るのは忍びない。


しかし、このフランキー90、せっかくだから長く美しい状態で使いたいなと、めんどくさいですが久しぶりにルアーのコーティング作業をすることにしました。


ということで、今回は、エアブラシなど専用機材を使うことなく、ご家庭で簡単にできるルアーのコーティング方法をご紹介したいと思います。






コーディング剤選び、ウレタンとセルロースどちらがいいの?



ルアーコーティングで一般的によく使われるのは、ウレタンとセルロースセメント。


ウレタンコーティングの方が手軽で人気なのか、近所の釣具店に行くとウレタン系商品とセルロースセメント系商品の置いている割合は9:1以上と、圧倒的にウレタン系が数で優勢ですね。


しかし、ワタクシは長年セルロースセメント派。


理由は、劣化によってくすんできたり膜の剥離が起きたり、重ね塗りに向かないウレタンに比べて、セルロースセメントは硬く、強度が高く、劣化が少なく、非常に薄い膜を何層にも重ねて強度を上げることができるため。


ウレタンもセルロースセメントも同じ有機溶剤系ですが、セルロースセメントの方がより強い溶剤。


そのため、セルロースセメントは「再溶解性樹脂」特性を持ち、ルアーなどに使った場合、もとからあるルアーのコーティング表面を溶かし、それと一体化するように膜を形成するのです。


このため、一回のコーティングでできる膜は非常に薄いものの、コーティング作業を繰り返すことで、非常に強固な膜ができあがるというわけです。


ワタクシ自身も昔はウレタンを何度も重ね塗りしてコーティングしていた時期もありましたが、ウレタンの方は重ねることでいくつもの層ができ、比較的ルアーウエイト(バランス)への影響が出やすいこと、また、しばらく使っているとひび割れなどから膜がボロっと剥離してしまうことが多かったことから、最近は全く使わなくなってしまいました。


ということで、なんちゃてコーティングでなく、本気でルアーの表面を綺麗に保ちたいとお考えなら、絶対的にセルロースセメントがオススメです。


各種あるセルロースセメントの中でも、比較的価格が安くて入手しやすいのがHMKLのもの。

シーバスルアーのコーティングだったら、500ccくらいでちょうどいいと思います。


特に、リンク先のAmazonでは送料込みで、Amazon’s Choice指定されているので安価で絶対お買い得ですね。



セルロースセメントのデメリット



そんないいことだらけのセルロースセメントですが、一つ大きなデメリット、注意点があります。


それは、色流れとルアー表面の塗装の損傷


上記の通り、強溶剤であるセルロースセメントは、ルアーの表面を溶かすため、特にメッキ系の表面処理が施されたルアーをいきなりセルロースセメントにどぶ漬け(ディッピング)した場合、ルアーのカラーを流してしまったり、メッキ処理をぐちゃぐちゃにひび割れさせてしまったりします。

これが塗装ひび割れの発生した状態。買ったばかりのルアーを綺麗にコーティングしようとしてこんなことになってしまうと本当にショック!

ワタクシも昔コーティングをやり始めたばかりの頃、何度もこの失敗をしました。


アイマ、パズデザイン、バスデイ、ティムコ、シマノ、ロンジンなどのルアーでひび割れ現象をおこしてしまったのですが、この現象が起きないメーカーのルアーもあったので、てっきりメーカーごとのコーティング製法の違いだと思っていましたが、同一メーカーのものでも起きるもの、起きないものがあるので、どうやらそうでもないようですね。



 色流れとひび割れに回避策はあるのか?



ではこの現象、どうしたら回避できるのでしょうか?


それは、セルロースセメントにいきなりルアーをディッピングする前に、エアブラシでセルロースセメントを薄く吹き付けて事前にコーティングする「色止め」という作業を事前に行うことで一定防ぐことができます。


上にも書いた通り、ひび割れや色流れは、セルロースが強溶剤であるがゆえに、どぶ漬けした際にもともとのルアーの塗装を溶かしてしまうことで発生するもの。


だから、このどぶ漬け時に溶剤がカラーやメッキなどの塗装面まで到達して侵しにくいよう、あらかじめ塗面を作っておくという作業です。


「でも、エアブラシなんて持ってないしメンドくさそう」って方もご安心を。


このような、手軽に使えるスプレータイプのセルローススプレーが売っています。


ワタクシは上記両方とも実際に使っていますが、どちらかというとナガシマの製品の方が綺麗で安定した吹き付けがしやすいですかね〜。


300mlの容量だと、ルアー20〜30本に対して、5重のコーティングをできるくらいの量だと思いますので、大量のルアーをまとめてコーティングする場合は、複数まとめ買いした方がいいと思います。


このスプレータイプのセルロースも、釣具店では滅多に置いていないですし、通販各社もかなり送料が高いので、送料込みで比較的安めのAmazonがオススメですかね〜。


万が一売ってるお店をご存知なら、お店の方が安いと思います。


ちなみに、スプレータイプだけでどぶ浸けすることなくコーティングすることももちろん可能ですが、一回の吹き付けでできる膜は非常に薄いため、強固な膜を作ろうと思ったら、6〜7回以上は乾燥と吹き付けを繰り返す必要があります。


スプレーだと無駄に溶剤が飛んでしまうため、お金に余裕のある人はいいと思いますが、大量のルアーをコーティングする場合は経済的ではないですかね〜。



色止めとディッピングのコツ



上で書いた通り、セルロースセメントでのルアーコーティングは、スプレーによる色止め→ディッピングという手順でコーティングを行いますが、そのコツみたいなものをご紹介したいと思います。


  • 色止めの吹き付けは短くサッと行う

    どうしても厚い膜を作りたいと、スプレーノズルを近づけて多く噴射しようと思ってしまいますが、スプレータイプはあまり至近距離で吹き付けると吹き付け面に気泡が生じてかなりブサイクな仕上がりになってしまいます。
    また、一回の吹き付け量が多いと、液だれを起こして表面に凹凸を作ってしまいますし、スプレーといえども色流れを生じさせてしまいます。
    これらを避けるため、面倒ですがノズルとは最低20cm以上距離を離して、一回の吹き付けでは薄めに吹き付けるのが重要です。

  • 色止めはどの程度の回数行えば良いか

    気温20℃、湿度65%の状況下ではセルローススプレーは指触乾燥30分程度、硬化乾燥90分程度、完全硬化5時間程度ですが、Accelのスプレー缶にある解説では、色止めは吹き付け後6時間以上間隔を開けて5回以上行うのが目安のようです。
    ワタクシの場合は、経験上表面の損傷が起きやすいメッキ・ホロ仕上げのルアーやいかにも塗装が薄いルアーに対しては2時間乾燥程度で4〜5回、クリアー系やパール系など、ひび割れ懸念が少ないカラーのルアーに対しては2時間乾燥で3〜4回程度行っています。
    いまのところこのやり方で大丈夫なのかなと思っていますが、特にうすめ液などを使わない粘度高めの原液にどぶ漬けする場合は、やはり最低でも5回以上かけて色止めした方が安心ですね。
    スプレーにムラがあって、例えばお腹部分だけコーティングが薄かったりすると、その部分だけ塗装が傷んだり色が流れたりすることがあるので、全体にムラなく作業することも重要です。

  • ディッピングはサッと溶剤にルアーをくぐらせる程度

    いざどぶ浸けするときも、長時間セルロースセメント液の中にルアーを漬けるのはご法度。しっかり色止めしていても、これをやってしまうとひび割れや色流れをしてしまいますので、ルアー全体をサッと軽く浸けてすぐに上げるのが、綺麗に仕上げるコツです。とはいえ、どぶ浸け動作をあまり素早くやろうとすると、気泡を巻き込んでしまったりするので、落ち着いて作業しながらも短時間浸すということが重要ですね。
    こちらもスプレーの時と同様、いきなり分厚い膜を作るのではなく、一回の作業では薄い塗膜を作り、それを何度も繰り返すことによって、厚く強固な膜を作ることがポイントです。
    買ったばかりの粘度の高い原液にそのまま漬けると、色流れやひび割れのリスクはかなり高まりますし、激しく液だれするので、液をサラサラにするためにも、後述のうすめ液を使って希釈した液に漬けるのがいいと思います。

  • 湿度の高い環境では絶対に作業しない

    夏場、雨の降った後など、湿度が高い状況でこの作業を行うと、かなりの確率で塗膜表面がすりガラスのように白濁化してしまいます。
    これは有機溶剤が揮発する際にルアー表面から気化熱として熱を奪い、表面温度を下げてしまうことで、大気中の水蒸気が結露してしまうことで発生します。
    これを防ぐためには湿度の高い中で作業をしないことが一番なのですが、万が一この白濁化が起こった場合は、下で紹介する薄め液を筆などで塗布する(あるいは、うすめ液で希釈したセルロースに再度どぶ漬けする)ことで解消することができますので、試してみてください。


他にも作業時に合わせて絶対に揃えておきたいもの



スプレーでもエアブラシでも、有機溶剤の噴霧を行うので、身体への悪影響を考えると有機溶剤のミストに対応できるマスクは重要ですね。普通のマスクでは全く対応できませんので。


このマスク、いろいろ種類があって知識がないと適切なものを選ぶのも難しいのですが、ミスト対応(スプレー塗装をする場合)、吸収缶もセットになっていて比較的低価格で、ルアーの塗装やコーティングなどにピッタリなのは以下の商品。


詳細ページに非常に仰々しい注意書きがあり驚かされますが、やはり送料税込で考えるとAmazonが圧倒的な安値ですね。



この3311J-55というモデルが、有機溶剤ミストにも対応したタイプなのでお間違えなく。

また、せっかく買ったセルロースセメントも、そのままでは粘度が高すぎて扱いづらかったり、度重なるどぶ漬け作業や時間の経過によって、さらに粘度が高くなってしまい、ディッピング時にさまざまな支障をきたすようになります。


こんな時に絶対必要なのがうすめ液


これを使って希釈すれば、粘度が高すぎるセルロースでもサラサラにすることができ、ムラや気泡、塊などコーティングの失敗を防いでくれます。


減って濃くなったセルロースを、比較的安価なうすめ液で嵩増しすることもできるので、お得感もありますよね。


しかし、このうすめ液が非常にわかりづらい。


セルロースセメントの場合はかならずセルロースセメント専用品と銘打った製品をご使用ください。入手できない場合はラッカーうすめ液でもいけます




種類が違いますので、まちがってウレタン用うすめ液やペイントうすめ液なんかを入れてしまわないようご注意ください。


もう一つ、梅雨時などに屋外でディッピングをすると必ずと言っていいほど遭遇する現象が「かぶり」と言われる表面の白濁化現象。


上述の通り、湿気が高い日の作業は避けるのが賢明ですが、リターダーという溶剤を使ってこの白濁化現象を回避することも可能です。


リターダーは乾燥時間を長引かせる効果があるため、一気に溶剤が乾燥して気化熱が奪われることによる結露の発生を抑制してくれます。



リターダーと一言で言っても、いろいろな塗料ごとのリターダーがありますので、必ずセルロースセメントには上に紹介するような専用のリターダーを使ってください。


一般的には、セルロースの量に対して10%程度の量のリターダーを入れれば良いとされています。



まとめ


今回は自宅で手軽にできる、セルロースセメントによるルアーコーティングのやり方をご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。


スプレー吹き付け→完全乾燥を複数回繰り返し、さらにディッピング→完全乾燥を複数回繰り返すという、非常に工数もかかりめんどうくさい作業になりますが、この手間をかけることによって、フックサークルにも負けず塗装ハゲがない綺麗で強いコーティングが完成します。


見ていて飽きることのないルアー。いつまでも綺麗な状態で大事に使いたいですよね〜。



コロナの影響でオウチ時間も増えているこの時期、みなさんもじっくりルアーコーティングに取り組まれてみてはいかがでしょうか?





なお、2022年以降の釣行記は別サイト「スモールフィッシング」に、タックルやルアーなどのインプレ・レビュー記事は「続・スモールフィッシング」にお引越ししています。

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