まだまだ暑い日が続きますが、大阪湾の水温は9月頭をピークに徐々に下がり始め、それにつられるかのように南風の日が減り、徐々に湾奥干潟の水は透明度を増していきます。
今回は、そんな秋口から初冬にかけて活躍してくれるミノーのご紹介。
ジップベイツのザブラシステムミノー11Fタイダルです。
ジップベイツのルアーは若干知名度低め?ですが仕上げも塗装も完成度高いですね〜。 |
どんなルアー?
全長110mm、自重14.5gのフローティングミノーで、フックはST46の#4の2フック、リングは#3が付属しています。
スリムでもファットでもない中庸なスタイリングで、程よいボリューム感は秋シーズンにぴったりといえそうですね。
どんなルアーなのか、メーカー解説文を引用してみましょう。
干潟攻略のマストアイテム、Tidalシリーズ。(ジップベイツ HPより引用)
ザブラシステムミノー伝統のボディフォルムに、スーパーシャロー攻略用小型リップを搭載したTidalシリーズ。
このリップは潜行深度を浅くするだけでなく、空気抵抗を減らし飛距離を向上させ、潮や河川の流れに揉まれても確実にアクションさせる効果を持ちます。11F Tidalは干潟のスペシャリスト、浅川和治監修モデル。
プレッシャーが高い干潟のシーバスを、ナチュラルローリングアクションで攻略します。
キャストフィール
ジップベイツといえばダイワルアーのOEMで有名ですが、ダイワルアーの重心移動システムのもととなった独自の重心移動システム「マグ・ドライブ」でお馴染みですね。
当然このザブラ システムミノー11Fタイダルにもマグ・ドライブは搭載されていますが、実際に投げてみると他社の重心移動システムに比べて良くも悪くも存在感が希薄で、いつウエイトが移動して、いつ戻ったのか、意識していないと全く気付きません。
まあそのくらいナチュラルなキャストフィールなのですが、このルアー、力まず投げても飛距離は結構出ます。
横風などを受けるとたまに姿勢を崩すことはありますが、シュパーンと気持ちよく飛んで行ってくれる感覚ですね。
このモデルに搭載されているタイダルリップは、浅い潜行深度向けの控えめなサイズですが、おそらく空気抵抗も控えめなのでしょう、なんとなく飛びに伸びも感じられます。
アクションとレンジ
アクションは若干ピッチ速めでタイト目のローリングアクション。
マグ・ドライブの着水後の重心の戻りが良いのか、それともタイダルリップの水の掴みが良いのかわかりませんが、極低速からでも着実に動いてくれて、抜群に泳ぎだしが良いように感じられます。
レンジはウェーディングで普通に使って水面下20〜30cmとごく浅いレンジ。
浮力、リトリーブ抵抗、水噛みはいずれも強すぎず弱すぎず、フローティングのシャローランナーとしてはかなりバランスが良く、流れを感じる「感度」も抜群だと思います。
比較的ボリューム感あるボディにも関わらず、トゥイッチやジャークに対するレスポンスも良く、このレンジと泳ぎはシャローミノーの中でも比較的珍しい組み合わせではないかと思います。
どんなシーンで有効か?
ザブラ システムミノー11Fタイダルは、大きすぎず小さすぎない程よいボリューム感に高い飛距離性能、安定したアクションとレスポンスの良さから、遠くのシャローレンジを狙うウェーディングの釣りにはもってこいのキャラクターですね。
水面下20〜30cmレンジを狙うウェーディング向けシャローランナーは数え切れないほど多くありますが、なぜかこのレンジを狙ったルアーはワイドなウォブンロールのものがほとんど。
おそらくコレはシャローにさしてくる魚=高活性、故にアピール系が効果的というコトなのでしょうが、実際に釣りをしていると必ずしもそういうタイプのルアーばかりが良いとは限らないのも事実。
じっくり見せて食わせたい時、ナチュラルにアプローチしたい時、場荒れやスレを抑えたい時などに、このルアーのようなタイトめのローリング主体のアクションが活きてくるのではないでしょうか。
穏やかでクリアな秋の夜のナイトゲームにぴったりじゃないかと思います。 |
このザブラ システムミノー11Fタイダル、そんな感じでシャローランナー界にあっては比較的レアキャラといえそうですが、あえてライバルをあげるなら、アイマのKosuke110Fとアピアのエルドール115Fあたりが、サイズ、ボリューム感、アクションともに近いと言えるでしょう。
しかしこのルアー、Kosukeよりも控えめなアクションながらより浅いレンジをナチュラルに攻めることができ、エルドールより飛距離は劣るものの遥かに立ち上がりとレスポンスは良いと言え、それらとは微妙に異なる使用感のルアーと言えるでしょう。
ジップベイツはあまり派手な広告を打たないため、メディア露出や話題性の面ではイマイチですが、シャローランナーに必要とされるいくつもの性能を高次元でバランスさせたザブラ システムミノー11Fタイダルは、数あるシャローミノーの中にあっても決して埋没することのない個性が光る実力派ルアーだと思います。
皆さんも是非ご自身のルアーローテーションの一角に加えてみてはいかがでしょうか?
なお、2022年以降の釣行記は別サイト「スモールフィッシング」に、タックルやルアーなどのインプレ・レビュー記事は「続・スモールフィッシング」にお引越ししています。
よろしければこれらのサイトもご覧になってみてください。
スモールフィッシングの最新記事はコチラ! 続・スモールフィッシングの最新記事はコチラ!なお、2023年5月に、Amazonのお買い得釣り具を検索するリンクページ「密林お買い得情報」を大幅リニューアルしました!最新モデル情報の反映や、AmazonとYahoo、楽天間での価格比較が容易にできるよう、より有益なページとなるようコンテンツを見直しましたので、こちらもよろしければ是非チェックしてみてください。思わぬ掘り出し物が見つかるかも!
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