ヤマガブランクスのライトゲームロッドのフラッグシップモデルとなるブルーカレント TZ NANOシリーズの中でも、この93TZ NANO All-Rangeはロング&パワー系のアイテム。
なぜこのロッドを買おうと思ったのか、購入の経緯と検討記は、以前この記事でも書いた通りですが、先行予約に出遅れてしまいながらも、なんとか2月後半のメーカー初出荷の週に運良く密林で確保に成功!
今回はこのロッドのファーストインプレッションを記したいと思います。
あくまで個人の感想、かつ使用後短時間でのインプレなので、後日訂正するかもしれません。
初対面での第一印象は最悪?!
週末に帰宅して、密林から届いていたボイド管を開封。
待ちに待ったブルカレとのご対面〜!実はヤマガブランクスのロッドを買うのは人生初です。
期待感いっぱいで布製ロッドケースから慎重にピースを取り出し、つなぎ合わせてみると・・・
むむむ!思ったよりバットもティップも太いじゃないか!大分イメージしてたのと違う!
目の錯覚かなと思ってインフィニティS906ML(上)と並べてみましたが、バットの太さはいい勝負?やっぱり結構太いと感じてしまいます。 |
ブンブン部屋で振り回してみますが、パワー系とはいえ、ライトゲームロッドとしてはやはりかなり硬い気がします。
フロートリグの釣りならいざ知らず、流石にコレでアジメバルってのは無いんじゃね?
ティップ部分を天井に当ててみて、硬さチェックをしてみますが、やっぱり思ったより大分硬い!
先日購入したボーダレスショートスペック260M-Tの方が、大分ティップが細くて柔らかいです。
使い慣れたエクスセンスインフィニティS906MLやボーダレス260M-Tに比べて、かなり太さが目立つティップ。個人的な第一印象はバスロッドのティップのようだと思いました。 |
コレじゃまんま、シーバスロッドではないですか!まあ、シーバス狙いで買ったからいいんですけど。
しかしこの93/TZ NANO All-Range、インフィニティのMLとの「距離感」がイメージしていたよりも近かったのは若干ショッキング。
道具は「必要最低限」がモットーなので、キャラの似たロッドを複数細かく刻んで持ちたくは無いんですよね〜。
う〜ん、スペックだけ見て事前に現物を手に取ることなくポチってしまったのが失敗だったかなぁ。
せめて事前に前身モデルと言える85/TZ NANO All-Rangeを触って確認しておけばよかったかなぁ〜というのが正直な第一印象でした。
このロッドも発売当初はすごい争奪戦で、大ヒット商品だったようですね〜。
レングスや自重以外のスペックは93/TZ NANO All-Rangeと共通点が多いです。
ネットのインプレでは結構繊細なティップって聞いてたんですけどね〜。
恒例のペットボトルリフトで印象は変化?
ワタクシ、新しいロッドを買ったら、ロッド全体の曲がり、調子を確認するために毎度必ずやる儀式がペットボトルリフト。
一応ブルーカレント 93/TZ NANO All-Rangeもライトゲームロッドの範疇に入るロッドなので、まずは500mlペットボトルで試してみます。
ブルーカレント 93/TZ NANO All-Rangeで500mlペットボトルをリフトした様子。 ベントカーブは美しいですが、ティップ部分にもそこそこハリがあるのが見て取れます。 |
参考までに、ボーダレス260M-Tで同じサイズのペットボトルをリフトした時の様子。こちらの方がティップセクションが繊細で、荷重方向に対してよりまっすぐになってますよね。ベリーからバットまで全体的により深く曲がり込んでいるのもわかりますね。 |
すると、おお?硬いと思っていたのに、意外とよく曲がるじゃないか。
500g程度の負荷では限界は見えないですし、そのロッドの曲がりの本質を理解することはできないのですが、この程度の荷重までは、負荷の掛かり方に対して実にリニアに曲がり込んでいくような感覚です。
スムースで素直な曲がりは好印象なんですが、ただやはり、ティップ部分は天井当てで感じた通り、太いしあまり繊細に曲がる感じでは無いですね。
手にとって部屋で振り回しただけでは、事前にイメージしていた「厳寒期からバチシーズンにかけてのライトなシーバス用」ロッドとしては、パワーに過剰感があるような気がしていましたが、曲げた感じからすると、あながちオーバーパワーというわけでもないような気がしてきました。
もっともっと深く曲げ込んでみたかったのですが、X状にテープが巻かれていないブランクスのロッドを買うのは超久しぶりで、熱烈なシマノ信者というわけでもないのですが、コレがないと曲げるのが怖い気がします。というわけで、また別の機会にします(笑)
ちょっと釣りに連れて行ってみた
このロッドの入魂式を執り行うべく、週末に気合を入れて釣りに出かけてみましたが、なんと久々の完全丸ボーズ!
満月大潮の日ってよくあるんですが、海全体としては潮が大きく動いて流れているにも関わらず、流れの筋や潮目などが一切できず、鏡面仕上げの海面のまま潮位変動だけがダラダラ続くって日が多いですよね〜。
まさしく今回はそういう日に当たってしまって、一瞬だけ流れが出たタイミングもあったのですが、そのチャンスタイムすらもノーバイトに終わってしまいました。
そういうわけで、魚を釣ってないので、このロッドの実釣インプレを書くのはまだ先になりそうなのですが、数時間使ってみた感想を記してみたいと思います。
・ハリと感度に関してはバランスタイプ?
ブランクスにハリ感はあるのですが、昨今の二大メーカーのフラッグシップモデルのようなわかりやすいハリ感ではありません。
どちらかと言うとしなやかな使用感が強調されたロッドです。
しかしながら、 リトリーブ時における流れの変化やルアーの挙動、ボトムタッチを感じ取る感度はかなり目に高く、使っていてダルさは全く感じませんでした。
しなやかでよく曲がるけど使用感には確かにハリがある、こんな相反するとも思われる性質をうまくバランスさせ両立させているような感じなので、 なんとなくロッドの性格的には、昔使っていたエクスセンスS900ML/RS FlexPerformanceに似ているような気がしますね。
ただ、こちらの方が遥かに軽いので、軽快感は全く別物です。
・キャストフィールはナチュラル
先述の通りしなやかな使用感のロッドで、キャスト時にもよくブランクスが曲がってくれて、リリースポイントもかなり広く、誰がどんな投げ方をしてもそこそこ飛距離が出るタイプのロッドだと思います。
しかし、しなやかとはいえ、キャスト時の反発力は強く感じられ、キャスト後のブランクスのブレは少なく、収束も早いです。
投げた直後のブランクスの「ボヨーン」としたブレは一切なく、スッと一発で収束するイメージ。
例えるなら硬さを感じさせず、ストロークを深く取りつつも一発でダンピングが収束するドイツ車のサスペンションと言ったイメージでしょうか。
このキャストフィールには大満足。
メーカーの適合ルアーウェイト表記が3〜21gということで、3.1gのフラットフラッター(STORM)から、21gのマニック135(DUO)まで、いろいろな重量、種類のルアーを投げてみましたが、ウエイトに関しては軽い方も重い方も、表記通りのものを問題なくフルキャストできますね。
特に印象に残ったのが、小型ルアーのキャスタビリティの高さ。
マニック135やカッター115のような重いルアーも当然よく飛んだのですが、シーバス用としては軽めのルアー、特に、自重5.5gのハイドロアッパー55、自重7.6gのマニック75、自重8gのローリングベイト55など、5g以上10g以下程度のルアーでもしっかりブランクスを曲げてキャストでき、飛距離もすごく良かったのが印象的でした。(ちなみに使用PEラインは0.6号。)
このクラスのルアー、使いたいシーンは多々あるのですが、ウルトラライトのメバルロッドでは若干重すぎ、MLのシーバスロッドでは若干軽すぎて、適応ルアーウエイトのカタログ表記では範囲内でも、実際に投げてみると快適にキャストできるロッドが意外と数ないことも事実。
個人的にはインフィニティのMLでも若干扱いにくいライトなルアー、例示するならフィール75、メバカーム、コルセア65、パンチライン60などのクラスを快適に扱えるロッドを求めていたので、これはバッチリ狙い通りと言えそうですね。
軽量でバランスもよく操作性も良い
9.3ftのレングスながら自重90gと軽量なブランクスに、335mm(リールシート中央まで)のエンドグリップは、操作性としては絶妙なバランスだと思います。
実際使っていても、その軽量さゆえでしょうか、9.3ftという長さは全く意識させられず、まるで8ft台のロッドを使っているかのような感覚です。
コレは昔からロッドの宣伝文句ではかなり使い古されたフレーズで、実際に使ってみると、「ソリャ大げさでしょう」って思うことが殆どなのですが、ブルカレのこのモデルに関しては本当にその言葉通り、9.3ftロッドであることを忘れてしまいます。
重量感そのものに関しては自重90gという数字ほど軽いロッドには思えないのですが、実釣使用で体感できる軽快感に関しては、数字以上に際立っていますね。
カタログによるとメーカー推奨のリールサイズはシマノなら2500からC3000番とされていますが、個人的にはよりライトなC2000サイズのBB-Xハイパーフォースを装着しています。
この組み合わせだと、ロッドとリールのトータルで280gと9ft台シーバスタックルとしては破格の軽さ。
しかし、この場合、重心位置がフォアグリップの数センチ上、BlueCurrentの刻印の「C」の文字あたりに来てしまい、若干前方寄りになりますね。
BB-Xハイパーフォース C2000DHGとの組み合わせ。 重心位置はともかく、サイズ面ではマッチしていると思います。 個人的には今後もこの組み合わせで使おうと思っています。 |
もともと自重が軽いロッドなので、先重り感などは全然気になりませんが、よりグリップ側に重心が来てバランスが取れるよう、メーカーでは2500サイズを推奨しているのかもしれません。
機会があれば、エクスセンスLB C3000MXGを装着しての釣りにもトライしてみようと思います。
曲がりとパワー感
まだ魚を掛けてないですが、地球は掛けました(涙)。
というわけで、ここぞとばかり曲げ込んでみたのですが、やはり負荷に対してリニアにどこまでも曲がり込んでいく感じ。
ただ、やはりティップはライトゲームという単語をイメージさせるような繊細な類ではありませんね。
レギュラーアクションでベリーがググッと入っていくような曲がり方です。
まだ魚を掛けてないのでわかりませんが、アタリの取り方だけに着目すると、バチ抜けなどで繊細なバイトを「乗せて」いく釣りでは、ボーダレスショートスペックの方がより向いているかもしれませんね。
ブルーカレント 93/TZ NANO All-Rangeの方は、よりミノーなどの巻物系に向いているような気がしました。
まあこの辺りは魚を何匹か釣ってから、別途実釣インプレを書きたいと思います。
なお、バットパワーはライトゲーム用ロッドの枠を超えて、かなりある方だと思います。
ファーストインプレッションまとめ
今回初購入に至ったヤマガブランクスのロッド、梱包を解いた直後の第一印象はかなり目に悪かったですが、実釣で使ってみるとその印象は一変、なるほど、コレがヤマガの考えるフラグシップロッド味付けなのかと、妙に納得させられる結果となりました。
きっと、コレまで使っていたシマノとかとは、ロッド作りにおける「文法」が違うんですよ。
このロッドには、ワタクシが普段愛用するロッドのように、わかりやすいハリ感と感度の高さ、数々のテクノロジー・ワード、きめ細やかなおもてなしのディティールなどは一切なく、実に無愛想でそっけない感じ。
継ぎは逆並継ぎ。シマノだったらココに継ぎ目のガイド合わせのためのドットマーカーが付いてたりするんですが、そういうオモテナシ仕様は一切ありません。結構な値段するロッドなのにねぇ。 |
ブランクスのテーパーデザインなんかも、よく言えばクラシカル、悪く言えば古臭い感じで、見た目に最先端ロッドのシャープさは見当たりませんので、まず一般ウケはしなさそう。
しかし、(魚はまだ掛けていないものの)、実釣で使ってみた印象としては、キャストフィール、操作性、感度ともかなりハイレベルなのは間違いない。
「使えば分かる」と言った感じで、例えるなら、本当に美味しい肉は、銘柄や等級を聞かずとも、ただ焼いて塩を付けだけで十分旨いというのと同じような感覚でしょうか。
実際に使ってみると、最初の印象とは一変、「コレはもしかしたらかなりいいんじゃねか!」と思い始めました。
とはいえ、ロッドは長時間使い込んでみないと長所も短所もわからないもの。
これ以上の感想は、もうちょっと使い込んでみてから、実釣インプレという形で別途記事を書いてみたいと思います。
(つづく)
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よりライトなルアーを使ったシーバス釣りや、アジメバル狙いのロングキャスト用ロッドとして使うならコッチの方が向いてますね。まだ在庫ありました。
※ブルーカレント 93/TZ NANO All-Rangeの記事はコチラ
※ブルーカレント 83/TZ NANO Flexの記事はコチラ
※ブルーカレント 85/TZ NANO All-Rangeの記事はコチラ
なお、2022年以降の釣行記は別サイト「スモールフィッシング」に、タックルやルアーなどのインプレ・レビュー記事は「続・スモールフィッシング」にお引越ししています。
よろしければこれらのサイトもご覧になってみてください。
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