コンセプトムービーや実釣動画、プロスタッフによる実釣レビュー記事など、あらゆるメディアを通じて小出しに提供される新製品情報のティーザー広告が先行し、やがて出荷日が発表され、出荷直後はみんなこぞって購入するけど、数週間経つと投げる機会がなくなってきて、1ヶ月もたつと既に釣り場に持っていくコトすらなくなり自宅待機・・・
最近、どうもそんなルアーが増えてきたような気がしてるんですが、そう感じるのはワタクシだけでしょうか?
15年ほど前は、今ほどルアーにバリエーションはありませんでしたが、その分一つ一つのルアーを何シーズンも、いろんなシーンで使ってみて、ようやくそのルアーの実力が分かる、評価が固まるといった感じでした。
そのため必然的に、ライフサイクルの長い製品が多かったような気がします。
それに対して最近は、次から次へと新製品が出てきて目移りしてしまい、ちょっと使っただけで「やっぱりアッチの方がいいんじゃね?」的なノリで、別の製品に乗り換えるといった感じになってしまうので、これじゃあじっくり一つのルアーを分析してインプレを書くことも難しいですよね〜。
製品だけでなくその製品のコンセプトそのものすらも消費の対象となる、まさに大量消費社会の縮図ここにありといった感じに思えます。
余計な前置きを書いてしまいましたが、今回ご紹介するアピア のドーバー70Fは、リリース前の前宣伝は最近のルアーにしては比較的おとなしめでしたね。
ワタクシはいつ発売だったのかすらも知りませんでしたが、ある日Yahoo!ショッピングで見かけて、こんなのあったんだと試しに買ってみた次第。
様子見でとりあえず一個買ってみましたが、予想以上に良かったので追加購入しました。 多分3個めを買う日も近いでしょう。 |
いつもの浜でも早速使ってみましたので、今回はそのドーバー70Fのインプレです。
どんなルアー?
全長70mm 、重量8.5gの小型フローティングミノーです。
アクションはウォブンロールで、レンジは0〜30cm、フックは#8、価格は¥1,580(税抜)です。
数値上では小さく、軽いルアーに思えますが、割とずんぐりむっくりしたフォルムなので、実物を手に取ると数値以上に存在感、ボリューム感はありますね。
どんなルアーなのか、APIAのHPから解説を引用してみましょう。
シーバス個体数が少ないエリアや、アングラー人口が多くハイプレッシャー化している地域でも好反応を得られる、小粒なシャローランナー(SR)がDOVERシリーズから登場。水中では浮遊感漂う絶妙なアクション設定となっており、リアクションではなく自然と口を使わせる力を持つ。シリーズの特徴でもある飛距離も追求し、70mmクラスのSRとは思えない飛びで攻略範囲を拡大。小さなシルエットをフレッシュな遠投先に置ける事で、今までスルーしていた個体も射程のターゲットとなった。フラッシング効果の高いフラットサイド形状はデイゲームもOK。ベイトフィッシュについたクロダイ攻略にも。
なお、特徴は以下の通りです。
- レンジキープ力とアクションを特化させた高浮力ボディシルエット
- 飛距離追求。タングステンウエイト搭載
- ハイプレッシャーエリアでもスレさせないアクション
(APIA HPより引用)
よく飛ぶ小粒のシャローランナーってのがコンセプトのようですね。
小粒シャローランナーといえば、 アイマのiBorn78F、邪道のアーダ零イノベーター、ポジドライブガレージのフリルドスイマー75Fなんかが思いつきますが、それらよりちょい小さめ、一回りコンパクトなシルエットを狙ったようです。
サイズ感はなんとなくDUOのテリフDC-7バレットあたりに近いですかね〜。
キャストフィール
小粒ながらしっかりとしたウエイトボールを搭載しているようで、ファットな外観ながら気持ちよく飛ばすことができるルアーです。
いつもブログでルアーインプレを書く時は、キャスト条件をそろえるために、PE1号で投げているのですが、今回は残念ながらPE0.6号で、しかもブルカレ83TZ NANOという極ライトなロッドでしか投げられていません。
しかし、投げてみた感じ、おそらくPE1号にシーバス用MLクラスのロッドでも充分50mクラスを狙えるくらい飛びそうな感触。
小型軽量ルアーなので、これだけ飛べばかなり優秀だと思います。
アクションとレンジ
アクションはとても軽快で引き心地が良いウォブンロールアクション。
まるでシャロークランクを投げてるかのような使い心地です。
高浮力でキビキビと速いピッチでよく動いてくれますが、アクションは意外とタイト目で、スレたフィールドでも派手過ぎないアピールが期待でき、投げ続ける粘りの釣りにも良さげ。
レンジは0~30cmとされていますが、それはおそらくスローからミディアムスピード以下でのレンジでしょう。
速めのリトリーブだと意外と深く入り込み、ロッドティップ水平でも40cmくらいは潜っていそうな感覚で、フリルドスイマーやアーダ零よりレンジは下になる印象です。
ただ一つ気になったのは、ハイスピードリトリーブ時に何度か水面を割って飛び出したこと。
高浮力で小さいリップ、そしてずんぐりボディのせいでしょうか、あまりに速すぎるリトリーブスピードは得意ではなさそうですので、激流や河川ダウンなんかでは注意が必要ですね。
まあ、どちらかということこのルアー、ミディアムスピード以下でタイト目なアクションをさせている方が釣れる動きだと思いますので、無理して速巻きで使うこともないと思いますが。
そういう意味で、デイゲームでももちろん使えるルアーですが、どちらかというとナイトの方が向いていると言えそうですね。
どんなシーンで有効か?
小粒で引き心地が軽快、浮力があってキビキビ泳ぐわりにアクションは比較的タイト目、しかも飛距離が出るとあって、トータルで見て非常に使い勝手がいいルアーなのは間違いありません。
港湾や河川、干潟などいろんなフィールドで活躍してくれそうですし、何よりライトからミディアムクラスまで、幅広いタックルで気持ちよく投げられるキャスタビリティの高さもいいですね。
湾奥サーフのいつもの浜で使ってみましたが、オープンエリアでも不満を感じない飛距離が出せますし、引き心地が軽いので連続してテンポよく撃ってサーチするのにもぴったり。
しかも、派手過ぎないタイト目なアクションは、そういう釣り方をしても比較的場を荒らしにくそう。
デイゲームで早速キビレも釣れてくれたので、メーカー説明どおりチヌキビレ狙いにも効果がありそうです。
キビレ釣りでも存分に活躍してくれそう。ミノーで釣れると嬉しいですね。 |
で、冒頭の話に戻りますが、このドーバー70Fは、新発売のタイミングだけ売れるようなぽっと出のルアーではなく、なんとなくロングセラーになりそうな予感がプンプンしてます。
もう少しハイスピードリトリーブ時の安定性が出せれば、個人的には100点満点をあげたいくらい素晴らしい出来。個人的には既に一軍入り決定です。
一つ二つ持っていても決して損はないルアーだと思いますので、気になる方は是非使ってみてください。
ホントは一番欲しかったカラーがコレ!デイでもナイトでも活躍してくれそう!
小さいベイトが多い時期は濁りが激しい場合が多いので、こういうどぎついカラーはいいですね〜。
コレも汎用性高そうなカラー。最初に買いました。
光量が多い時間帯ならこういうカラーがいいですかね〜。
なお、2022年以降の釣行記は別サイト「スモールフィッシング」に、タックルやルアーなどのインプレ・レビュー記事は「続・スモールフィッシング」にお引越ししています。
よろしければこれらのサイトもご覧になってみてください。
スモールフィッシングの最新記事はコチラ! 続・スモールフィッシングの最新記事はコチラ!なお、2023年5月に、Amazonのお買い得釣り具を検索するリンクページ「密林お買い得情報」を大幅リニューアルしました!最新モデル情報の反映や、AmazonとYahoo、楽天間での価格比較が容易にできるよう、より有益なページとなるようコンテンツを見直しましたので、こちらもよろしければ是非チェックしてみてください。思わぬ掘り出し物が見つかるかも!
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