2017年12月6日水曜日

さらば愛車!BMW3シリーズ E90前期型323i Hi-Lineのインプレ

今年の11月に、長年連れ添った愛車とお別れしました。


その車はBMW323i(E90)です。


下の子が生まれてきたころから長年乗っていたクルマで、かなり愛着もあったのですが、既に9万キロ近く走行してあちこちメンテナンスコストが掛かる予定で、更に左ミラーを壊してしまって良く見えない状態になっており、安全面でも若干不安があるということで、泣く泣く手放すことになってしまいました。


今回は久しぶりのクルマ記事ということで、このクルマのインプレを書いてみたいと思います。




どんな車?


今となっては一世代前となってしまった、「E90」世代の3シリーズセダンです。

3シリーズといえばBMWの販売台数の屋台骨を支える中心的なモデルで、同じDセグメントセダンではよくメルセデスCクラス、アウディA4、レクサスISと比較されますね。


発売当時のラインナップ内の位置づけとしては、ベースグレードである320i(4気筒)と、中間グレードの325i(6気筒)、そしてトップグレードの330i(6気筒)がありましたが、320iがAT仕様で408万円、325iが同530万円と、その価格差は120万円以上。


良くBMWは6気筒エンジンが素晴らしいと言われますが、6気筒モデルが欲しいけど325iは予算オーバーだなぁ~という人も多かったのではないでしょうか?


その隙間を埋めるように登場したのがこの323i。価格はノーマルで480万円と、325iに比べると大分お得(それでも高いですが)な価格で販売されていました。


積んでるエンジンはまんま325iのデチューン版で、排気量は同じ2.5Lですが、最大出力が325iの218ps/6500rpmに対して323iは177ps/5800rpmと約2割ダウン、最大トルクは325iの25.5kgm/2750-4250rpmに対して23.5kgm/3500-5000rpmと8%ダウンしていました。


エクステリア


まさにFRスポーティーセダンの王道といったフォルムで、個人的にはE90の世代、特に前期型の外観はたいへん好みでした。


今となっては若干の古さを感じるかもしれませんが、いかにもFRセダン!といった外観は落ち着いた雰囲気で重厚感もあり好みです。


特にワタクシの乗っていたHi-Lineパッケージのエクステリアは、スポーティな雰囲気は少ないですが、あまり押し出しの強くない主張の控えめなデザインは、カジュアルなシーンにもフォーマルなシーンにも過不足なくマッチすると思います。

フロントマスク。6気筒モデルはキドニーグリルがクロームメッキ処理されていて、320iと差別化されていました。結構うすあじのしょうゆ顔?だと思います。


人によって好みがわかれるかもしれませんが、この記事でインプレを書いた後期型のデザインよりもこっちの方が古典的な落ち着いた感じがして好みでしたね~。

リアからのビュー。片側2本だしのマフラーで、好きな人はバッジを見なくても6気筒モデルだとわかりますね。コンビランプも好みがわかれるところですが、ワタクシは正直前期型のデザインの方が好みでした。



インテリア


エクステリア同様、インテリアもどこか古典的な雰囲気があります。

さほど高級感あるという感じではありませんが、さすがにウッドパネルの質感は良かったですね~。

先進性は感じさせませんが、質実剛健、これぞドイツ車!といった感じの内装でした。
運転席。スピードメーターもタコメーターもシンプルながらシャープな感じの精巧なつくりで、針の動きを見ていても楽しかったです。ハンドルはハイラインということで残念ながらコブのついたスポーティタイプではありませんでしたが、コレはコレで運転しやすい。

3シリーズはパッケージングも優秀で、小型FRセダンながら後席でも足元周り、頭上とも窮屈さを感じることなく、比較的ゆったり座ることができます。この辺はさすがに1シリーズより優れていますね。まあ、長年乗ってて後席には2,3回しか座ったことがありませんが(笑)

E90の代のウッドパネルは面積も広くて質感も非常に良かったです。この世代のBMWを買うならやはりウッド&レザー内装がおススメ。今となっては旧型となったシフトノブも握りやすく扱いやすく、操るのが楽しくてしょっちゅうSモードで運転していました。スイッチなど操作系はクリック感も非常に上質でしたが、難点はそのコーティングの弱さ。ラバー調のしっとりした手触りのコーティングは良かったのですが、経年劣化でハゲて来る場合がありました。

夜間はオレンジ基調の照明でこんな感じになります。


ドライブフィール


さて、正直エクステリアやインテリアのインプレは、個人的にさほど重要視していないのでハッキリ言ってテキトーですが、大切なのはドライブフィール。


まずはエンジンのインプレです。


上でも述べた通り、BMWは6気筒エンジンが素晴らしいと言いますが、ベースグレードにウン十万円も上乗せする価値があるほどイイんでしょうか?


その答えは、間違いなく「Yes」です。


この323iに積まれていたN52B25A型エンジン、325iのデチューン版であるため、吹け上がりのスムースさや絶対的な性能はもちろん劣りますが、やはり伝統の直列6気筒の滑らかさは健在。


アイドリング時の音一つとっても、「ドロドロ」といった特有の連続音はまるでオイルの中を金属の球体が回っているかのような音色で、踏み始めの回転フィールは例えるなら電気モーターのよう。なんともいえない心地よさがありました。


ワタクシの大好きな魚釣りのリールに例えると、4気筒エンジンの回転フィールがストラディック、6気筒エンジンはステラといった感じでしょうか。


そしていざ踏み込んで回転を上げた時の「クオーン」という快音は、回せば回すほどクリアに、粒がそろっていくかのような錯覚を覚えるほど官能的。


このエンジンフィールだけでも、充分320iとの差額を払う価値はあると思います。


実際ワタクシも、車検の度にこのフィーリングとお別れするのが寂しくなり、ついずるずると買い替え時期を延ばしてしまいました。


確かに320iに比べてエンジンが重たい分、323iは若干鼻先が重たい気はするものの、運動性能は公道を走る分には全く申し分なし。


直列6気筒N/Aのフィーリングを味わいつつ、踏み込んでエンジンの性能を存分に使った走りができるという点では、335iのようなハイパフォーマンスモデルよりむしろ、323iや325iの方が走りを楽しめるといえると思います。


シャシーとエンジンのバランスもこっちの方がイイかもしれません。


また、足回りに関して、3シリーズを買う人はMスポを選ぶ人が多いようですが、日本の公道を走る限りは、16インチにノーマルサスのモデルでも必要充分すぎるくらいにスポーティな走りができると思います。


前後同径なので、タイヤローテーションができるし、そもそもタイヤ代もMスポより安めなので、経済的ですしね。


路面の凹凸を拾ってもバフッと一発で振動をいなして収束させる足回りのセッティングも快適性が高く、硬すぎずかといってフワフワ感もない適度に締め上げられたバランスもいいと思います。


ちなみにこの世代の3シリーズはランフラットタイヤを履いているからか、ごくわずかではあるものの、低速域でばね下が重たいような、バタつくような気はしましたが、さほどデメリットは感じませんでした。


エンジンの他にもう一つ大きな特徴を挙げるとしたら、それはシュアなハンドリング。


FRは後輪駆動というその構造上、前輪は操舵に集中できるため、クリアなハンドリング感覚が特徴ですが、特にこのE90の前期型は、昔ながらの油圧式パワステ故か、非常にナチュラルかつリニアなフィーリングが大きな持ち味で、適度なクイックネスさを持ちながら、ごくわずかでもハンドルを切れば切った分だけ車体が応えてくれる、この味付けが非常に素晴らしいと思います。


まあ、気に入って買ったクルマなので、褒めてばかりですが、欠点を挙げるとすれば、低速域でのハンドリングがねっとりと重すぎるコトでしょうか。


このハンドルの重さ、運転好きで男性であるワタクシでも町中では辟易する位でしたので、正直非力な女性受けはかなり目に悪いと思います。そのためか、Eパス化されたE90後期型からは、アウディほどではないですがかなり軽い操舵感に激変しました。


総評


とりとめもないインプレになってしまいましたが、このE90前期型323i、トータルで見ると、運転好きでセダン好きならかなりおススメなクルマだと思います。


現行BMWのラインナップではなくなってしまったN/A直列6気筒エンジンは、同じ6気筒でもターボとは違って踏めばすぐに応えてくれるダイレクトなレスポンスも魅力で、かつ日本の道路事情を鑑みて大きすぎない適度なパワーとトルクは、積極的に踏み込んで操縦する楽しさに直結しています。


後継モデルの3シリーズF30のセダンも、320、328、AH3…と殆どのモデルに乗りましたが、やはりこのエンジンレスポンスの良さは、それらに積まれているターボエンジンでは到底まねできないなと思いました。


今や各種環境規制も厳しく、ドイツ勢も悉く小排気量ターボを搭載した車ばかりになってしまいましたので、コレも時代の流れ、仕方ありませんが、N/A直列6気筒エンジンが消え去ってしまうのは本当に惜しいことだと思います。


ガソリンはもったいないですが、極上フィーリングのエンジンを上まで回して積極的に走りを楽しめる、しかも4ドアファミリーセダン、これは、「家族持ちだけど運転好き」というオッサンにはベストマッチのなかなか貴重な存在だと思います。


この記事を書いている2017年は、そろそろ翌年に3シリーズも次世代にモデルチェンジかというタイミングなので、E90はもうじき先々代になろうかという時期。


よって中古ではかなり値落ちしており、既に100万円以下でも充分程度の良いタマが出回っています。


カタログスペックでは既に現行F30の320iにも後塵を拝していますが、バランスは今もって一級品で、とくにターボ車では味わえないフィーリングは絶品と言えます。


もし中古3シリーズ購入を検討されている方がおられたら、是非このモデルも試してみてください。


間違いなく乗りつぶすまで運転を楽しめると思います。



0 件のコメント:

コメントを投稿