これまで長年、インナー、ミドラー、アウターとも登山用ウェアを愛用し、それらのレイヤリング(重ね着)で寒さをしのいできましたが、どうもそれでも極寒期や荒れた天候下では寒い気がするし動きにくい気がする、ということで、先日ついに釣り専用防寒ウェアを買ってみようと思い立ちました。
「寒くてもう耐えられないから2017年冬の釣り用防寒ウェア選び」で書いた通り、候補に選んだのは防水透湿素材の本格釣り専用防寒スーツ。
結局、これまでにも感じていたゴアテックス素材の性能と耐久性が決めてとなって、シマノのゴアテックス コージースーツ RB-214Qを購入しました。
今回はそのインプレ記事です。
どんなウェア
釣り具メーカーシマノ、XEFOブランドの2017年秋冬発表の防寒スーツです。
色はタングステンを購入しました。カタログ写真よりも実物は若干ライトなトーンで、グレーっぽい色です。 |
ルアーシーンにマッチするアイテムを数多く出しているXEFOの中でも、防寒ウェアのフラッグシップモデルの位置付けです。
若干長めの着丈にゆとりあるシルエットで、一般的なアウトドア向けアウターのようなデザインとGore-Tex生地が採用されていることが特徴でしょうか。
GORE-TEXロゴが少し変わった? |
トップスは全面3箇所に配置されたポケットが全てフラップ式のフラットなデザインになっており、腕や肩は動かしやすいよう立体裁断になっています。
写真では見難いですが、腕の曲げ伸ばしに対応するようステッチが入っています。 |
この肩周りの仕立てはアップスイングパターンといって、2015年ごろのウェアから採用されているようです。腕の上げ下げがしやすいようなカッティングになっているようですね。
ちなみにサイズ感ですが、ワタクシは身長172cm、体重63kgで、Mサイズでちょうどいいサイズ感でした。
前述のとおり重ね着を想定してか若干ゆとりあるフィッティングなのですが、防寒ウェアもお仕事用のスーツと同様、肩がこらない範囲でタイトフィット目に着た方が、結果的に生地の無駄な動きが無くて、身体を動かしやすく疲労感も少ないです。
ジッパーは軽い引き心地の樹脂製。前立てで風雨の侵入を防ぎます。 耐水ジッパーが使われることも多いですが、厚手の防寒ウェアにはこちらのクラシカルなつくりの方が向いていると思います。 |
袖口は内側がニットで絞れるようになっている二重袖。
風雨の侵入を効果的に防いでくれる二重袖。意外とあるとないとで違いは大きいです。 |
風や雨の中の釣りでは袖口が意外と風雨の侵入口になって不快な思いをすることが多いため、このディティールは必須とまでは言わないものの、かなり実用的だと思います。
また、頭部を覆うフード回りも、被っても動きやすさが損なわれず、フード先端はキャップのつばのように張り出しており、顔まわりの防寒性も抜群です。
フード内にも中綿が入っており、意外と体温を奪いがちな顔回りの寒さ対策も万全です。 フードは被り続けても肩が凝らないよい着心地だと思います。 |
通常の登山ウェアのレイヤリングではこの顔周りがウィークポイントになるので、これも嬉しい性能ですね。
パンツの方はレイヤリングを想定してか、意外と太めなシルエットです。
しかし、裾口は絞れるようになっており動きやすさもなかなか。
内側は滑りやすい生地が使われており、コレも重ね着した際のひざの曲げ伸ばしが楽になるポイントです。
フィッティングに関しては、ベルトループとドローコードでウエストサイズ調整することもできますし、ベルクロで取り外し可能なサスペンダーもついているため、好みやシーンに合わせて使い分けることができます。
パンツフロントは上下どちらにも開けられるダブルジッパーで、三角布がついています。 ちなみにパンツ内側は滑りやすい素材が使われており、重ね履きしても動きやすさを損ないません。 |
やや大きめシルエットの防寒着は腰ベルトでずり落ちを防ぎきれない傾向があるので、この取り外し可能なサスペンダーは非常には便利ですね。
ちなみにワタクシはウェーダーの下に履く場合は、ウェーダーのサスペンダーだけで充分なので、外して使っています。
実釣での防寒性能はかなり高い
このウェア、シマノ独自の防寒性能を表す指標である「STRV」値は「7」。
この値は、単品で着用した場合、およそ3℃〜9℃の外気温に対応しています。
(STRVの詳細はコチラをご覧ください。)
STRV値が明記された他のシマノウェアと重ね着した場合、それらのSTRV値の合計値によって対応可能な外気温幅が決まるのですが、今回はSTRV値「4」のブレスハイパー+℃超極厚アンダーウェアと組み合わせて実釣してみました。
この組み合わせでの合計STRV値は12。対応可能な外気温は−8℃〜0℃ですが、当日の外気温は4℃前後、無風という状態だったため、余裕のある暖かさで、早足でポイント移動する際などは汗ばむくらいでした。
インナーが超極厚でなおかつ発熱素材ということもありますが、たった2枚の重ね着でこれだけの防寒性を持つとは驚き。
これなら2月3月の極寒期の釣りでも十分使えそうです。
上からナイロンウエーダーを履いてウェーディングもしてみましたが、一時間半程度の浸かりでは十分耐えられました。
冬場にありがちな強風が吹く状況では、体感温度は4℃から5℃程度下がるそうなので、余裕の感じられるこの防寒性能は嬉しく、買って良かったと思いました。
動きやすいパターンで長時間のキャストでも楽チン
アウターが単品で防寒性能が高く、中にそれほど重ね着を要さないことからも、動きやすさは抜群に良かったです。
「アップスイングパターン」の恩恵かどうかはわかりませんが、3時間程度ロッドを振り続けましたが、キャストやリトリーブなどの繰り返しでも違和感や疲労感はなく、快適に釣りをすることができました。
これまで使っていた登山ウェアでも、レイヤリングの少ない春秋はそれなりに動きやすいのですが、極寒期はハイテクインナー、フリース、ダウン、アウターと4層の重ね着になってしまうため、 どうしても圧迫感があり腕周りの動かしやすさには難があったため、やはりこの動きやすさはルアー釣り専用ウェアの恩恵だと言えるのではないでしょうか。
これも、買って良かったと思ったポイントの一つです。
インプレまとめ
個人的には初めてとなる釣り専用ウェアの購入でしたが、全体的にやはり専用品は使い勝手がいいものだなぁと思いました。
特に上記の通り、防寒性の高さと動きやすさは抜群。
あえて難点をあげるとしたら、手軽に手を突っ込んで温められるポケットが上着にないところ。フラップ式ゆえに、風雨には強いのでしょうが、ちょっとベルクロでのフラップ開閉が面倒臭く感じました。
また、パンツはヒップ側にポケットが無いので、若干不便に感じますね。
しかしそれらを除いてはほぼ満点ですかね。釣り用防寒ウェアとしては文句のつけようのないウェアだと思います。
ゴアテックスウェアは一般の防水透湿素材のモノより多少値が張りますが、その分素材の経年劣化がなく長期間の使用に耐えてくれます。
ワタクシも15年以上前に買ったゴアテックスのウェア(ノースフェイス)が2着ありますが、いずれも現役で全く問題なく使えています。
きっとのこウェアも15年くらいは余裕でもってくれるでしょう。
少し値段は張りますが、その分投資対効果はある商品だと思います。
やはり釣り専用品は侮れない。買って絶対後悔しないと思います。
二重袖口が無かったりと、若干ディティールは違いますが、コレもおススメ防寒ウェア。
お値段控えめのドライシールド素材版はコチラ。カラーバリエーションも豊富
なお、2022年以降の釣行記は別サイト「スモールフィッシング」に、タックルやルアーなどのインプレ・レビュー記事は「続・スモールフィッシング」にお引越ししています。
よろしければこれらのサイトもご覧になってみてください。
スモールフィッシングの最新記事はコチラ! 続・スモールフィッシングの最新記事はコチラ!なお、2023年5月に、Amazonのお買い得釣り具を検索するリンクページ「密林お買い得情報」を大幅リニューアルしました!最新モデル情報の反映や、AmazonとYahoo、楽天間での価格比較が容易にできるよう、より有益なページとなるようコンテンツを見直しましたので、こちらもよろしければ是非チェックしてみてください。思わぬ掘り出し物が見つかるかも!
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